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誰かに対しての説明できないような衝動を私は知らないかもしれない。

それも、抑えが効かないくらいの衝動を。

誰かのつくったものや言葉になら、衝動に駆られるのに。

声、とか、顔、とか、そういうものに
ほんとのほんとに身体の真ん中から衝動に駆られたことって、多分、ない。

だからたとえば電話越しに涙を流したあのひとの気持ちとか
急に怒り出したあのひとの気持ちとか
それこそ分かったふりして、本当は全然分からなかった。

私の「好きです」は買わない方がいい。
「やっぱり違うみたい」とセットで売っているから。





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back to autumn and navy blue,

金木犀の香りを吸い込むときの胸が締め付けられる感覚も、
14歳の秋に出会った大好きな本の1行目も、
最後の最後まで大事に持っていよう

“14歳のその秋のはじまりは、何かを予感するみたいに、
世界中が完全な色に輝いて見えた。”
-よしもとばなな『High and dry (はつ恋)』より

14歳も、25歳も、私にとって人生は
ずっと何かを探して考えて続ける毎日で

私に見える世界はずっと私だけのものだけど
「ねえ見て」って誰かに教えたくなる
それはずっと変わらないけれど
誰かと出会って、話して、考えて
それで私は少しずつ変わっていく

私の気持ちと出会いで世界は出来ている
不意な出来事で時間が終わったとして
私の世界は終わらない、見えなくなるだけ

私の人生が映画で、日々に音楽をつけるなら
少しこもった声のボーカルに歌ってほしい
ゆったりしたテンポで歯切れが悪くて
シンプルな美しい言葉で歌ってほしい
こんな歌みたいに




ネイビーのワンピースを着てクリスマス映画を見て
暖かい家で大好きな人たちと食卓を囲もう
良いジャズを流して、たくさん笑って、
終わりをいつまでも名残惜しく思いながら
「楽しかったね」と言い合うような
そんな瞬間を重ねていけますように