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まだかえりたくないよと
少女が駄々をこねる頃

薄い牛乳の膜を
何層にも重ねた海に
桃色のヴェールがかかる

やがて 真ん中に確かな黄金色

崩れた黄身のふちから
溶けだす鮮やかな熱

そうして

 橙色の世界

カレーの匂いをのせて
日焼けした世界を冷やす風

ああ かえりたいなと
ビルの窓の外を眺めれば

海の向こうから
薄紫のまどろみ

すべての色は食べられる

光の輪がぽっかり浮かんで

ぽつりぽつり
光の粒が
 辿り着く頃

かえりたくないよと
少女が駄々をこねる

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野暮

つらつら書いた長文をそっと消した。変に綺麗な言葉でドラマティックにまとめるのは、今の私には野暮なことに思えてしまう。iphoneのメモ帳に並ぶ言葉はまるで小説の一ページみたいで、私の言葉じゃない気がして「なんか違う」と急に嫌になった。

ずっと聴いてた歌の意味は、分かったふりをして分かってなかったんだなって思う
聞き飽きるほど毎日聴いてたのに、一フレーズ目から違う風に聞こえた。
あの頃私がこの歌に心打たれたのは、こんな歌を歌う人が世界にいるなら、もう少しだけ未来を信じてみようと思ったから。出口のない日々の中で、いっそのこと、と思ったときも、この歌を聴くと、こんな風にいつか私も誰かを思う事が出来るのかもしれないから、もう少しだけ生きて大人になろうと思った。
そういうことを、最近よく思い出すのはなんでだろう。