Thursday, July 20, 2017

十五夜に空を飛んで

シンガポールへ旅行に行った。

ローカルも観光客も分からないくらい人種も文化も混ぜこぜ。

暑い国特有の軽やかな空気。

昼間どこにいたのだろうと不思議になるほど、日が暮れると外に出てくる人の多さ。

夜は長くて朝も昼もあまり境目がない。

夕焼けのオレンジが濃い。

出来て70周年の新しい国は全てが人工的。

植物園、大きなショッピングモール、夜の動物園、

リトルインディア、チャイナタウン、アラブストリート

まるでひとつの大きなテーマパークのようなその国に住む人々は一体どこから来たのだろう。なぜそこに住むことを決めたのだろう。

私はそこでは誰でもない。日本人という名札すら捨てられる。

そこにいることは心細くて心地よくてひとりぼっちで自由。

ホテルのシーツは冷たくて気持ちが良くて、ここ最近で一番よく眠れた。

飛行機の中はなぜか色んな思い出が浮かんで来て涙が出た。

使い古された言葉を思い浮かべた。「人生は旅」、本当にそうだ。

どこを終着点とするか、誰と、どんなペースで旅するか。どんな風景を見るか。

それを知るために私は旅をする。自分探しとは上手く言ったものだ。


帰ってきてからはずっと胃が痛い。

やっぱり眠れなくてこうしてキーボードを叩く。





20th century women



観よう観ようと思っていて、ようやく。
心にエンジンがかかっているときはこういう映画を避けてしまう。
心が揺さぶられたり、世界観や物語に引っ張られてしまいそうだから。
心がぐらついてそれまでの勢いが消されてしまうのがこわい。

がらんどうのようなの心のときは、
こういう映画がまるで水みたいにぐんぐん染み込む。

色彩も、会話も、音楽も、表情もすべてが訴えかけてくる。

行き場の無い心に寄り添う映画だった。

時折目頭が熱くなって涙が頬を流れた。


自己破壊的だと言いながら、誰より自己愛の強いジュリー。
思想の自由を訴えるのに、無意識に人を自分の価値観で縛るアビー。
出会う人、過ごす時間、全てを糧に自分を形成していくジェイミー。


全ての登場人物の片隅に自分の影を見つけた。